良い音を探しに!「ハイビジョンサウンド会議」へ行ってきた


先週、『百式』田口さん主催の『ハイビジョンサウンド会議 sponsored by NIRO』に参加してきました。


田口さんからお声をかけてもらったのもあるのですが、そもそも自分が音作りに携わっていながら(正確には過去形)、自宅のオーディオ環境にはこだわっていなかった。これを機会に、自宅でも最良の音を体験できるかどうか確かめてみたいというのが参加のきっかけ。


イベントのポイントは大きく2つ
・ブロガーにやさしいイベントにしたい
・主役である『NIRO』の取り組みと今後


まずは今回のイベントについて。


ブロガーにやさしいイベントとは?
以前まではイベントに参加したらその模様を書いてくださいと、悪い意味で言えば丸投げ状態であったと。ここを反省し、ブロガーのためにより書きやすくするためのトリガーを多く用意するということでした。


ここで言うトリガーとは、主催者側からブロガーへ向けて書いて欲しいキーワードを何個が投げ、その中から各自書きやすいものを選んでもらい書いてもらう。(もちろん与えられたキーワードを書くことは強制ではないないので、独自の表現で書ける人はそのまま書いてもらう。)今回で言えば音の内容なので、文章で表現するというは難しい類に入ると思います。何故なら自分でさえ、「どんな音楽を作っていたんですか?」と聞かれると、なんだかんだ説明した挙句、結局は「聞いた方が早いので今度貸しますね」と言ってしまうほど言葉で表現するのは難しい。その点を踏まえて、今回からイベントの趣旨を見直されたのはよいタイミングだったのではないかと。


また、質疑応答に関しても今回から新しい試みとして、全員が質問して田口さんがその中からピックアップ。時間内に返答できなかったものは後日メールでフィードバック(FB)といった取り組みでした。ユーモアな質問から核心に迫った質問まで飛び交い、参加者の視野の広さにも驚かされました。必ず質問ができてFBがくるというのは、参加する側からしたらかなりポイントになるのではないでしょうか。


↓みんなから出された質問の数々。



さて、ここからは『NIRO』についての話。


製品についての感想
先に、まずは『NIRO』の『Q:』という製品を体験してみた率直な感想。
・音に包まれている感覚。
・耳ではなく直接頭(額辺り)に音楽が流れている。
・細かい音がより鮮明に、激しい音はよりダイナミックに。
・音いいけど、自分の家に置くとしたらスペースあったか?


いわゆる一般的な薄型テレビで聞いている音と比べてみると、違いがよくわかります。
自分的には、『Q:』が表現する音はすばらしいと感じています。しかしながら、いつもと聞いている音との顕著の違いが『Q:』の音に違和感を感じ、それがストレスになる人も少なからずいるかもしれません。ですので、すべての人に『Q:』はすばらしいんだと言えませんが、職業がらまわりには音に敏感な人が多くいるので、まずはその人達とは『Q:』の音を共有してみたいと思わせるものでした。
スペースに関して、ユーザーの中で一番多く使われている間取りは6畳とのこと。


『NIRO』ってこんな会社
『NIRO』という会社を知ったのは、正直このイベントを介してでした。
『NIRO』社長の中道さんのお話がイベントの半分だったのですが、中道さんから出る言葉の一つ一つに音への愛情やこだわりが溢れ出していました。経営者的な人というよりも、まさに職人の中の職人というイメージ。


そして、肝心の会社はというと、従業員6人(製造は中国)でやっているが資本金16億とか。しかも、数年間は研究だけに費やしその間の売り上げは0だという、すべてにおいて自分の想像の斜め上を行っていました。


最近までは、WEBだけで製品を売っていたようですが、今後はビックカメラと提携し販路を拡大してくようです。(音を商売にしているのに、今までWEBだけだったというのもすごい)


■『Q:』というブランド
中道さんが、現時点では最終系ですと言われていた『NIRO』の最新技術を網羅した上下に設置するスピーカ。『Q:』についての細かい詳細は、『NIRO』のページからみていただければと。
NIROの最新技術


■ユーザーとの向き合い方
自分的には企業の姿勢として一番感銘を受けたところでもあり、中道さんも一番伝えたいことでもあった部分。『NIRO』のサイトには、ユーザーが良いことも悪い事もそのまま掲載できる掲示板があり、『NIRO』の社員全員がその掲示板に目を通し、悪いところがあれば謝り、要望には対応し、そして次の開発に生かしていくとの話でした。ユーザーと真摯に向きあうことで、返品率は0に近いとのこです。


中道さんが言うには「一番楽なことは嘘をつかないこと」と言っていましたが、ユーザーと真摯に向きあうという当たり前の事を当たり前にやってのけ、その結果として返品率を0に近い数字までもっていくというのはすごいことだと思います。


■中道さんが考えるよりよい音とは
中道さん曰く、「ストレスを感じさせない音」だそうです。
ただ、『NIRO』が開発したスピーカーがストレスを感じさせない音かどうかは、最初の感想でも記述しましたとおり、音は個人的な嗜好によるものがより強いので、聞いてみないとわからないというのが本音です。


そこで今回、14日間無料で試せるモニタープログラムを展開しているようなので(しかも往復分の送料無料)、モニターに参加させてもらいました。初めて、ちゃんとしたオーディオを自宅で試すのでかなり楽しみです。


■結局、買うとなったらどうなの?
最終的なポイントだと思うのですが、確かに安い買い物ではありません。また、自分も今の段階では買うかどうかは決めていません。ただ、こんな人はモニタープログラムだけでも参加してもいいかもしれません。例えば、土日どちらかは自宅でDVD(映画・ライブ)をみる機会が多いとか、臨場感のあるゲームを自宅でプレイするのが好きでもっとこだわりたいとか(自分はどっちも当てはまるので。)


最後に、せっかくなので田口さんからメールいただいたキーワードの中から一つ書いておきたいと思います。


■サイトであと1つ工夫するとしたらどうしますか?
・カテゴリ別けされてたらもっと見やすくなるかなと。たとえば、故障とか新製品とか部品とか。

・こんなコンテツがあったらいいなというもので、『NIROのある部屋』みたいな感じで部屋の広さ別で、NIROのスピーカをこんな風に部屋と合わせていますみたいなのを記事と写真で掲載。狭い部屋でもおけるのかっていうが気になる質問の中にもあったのでどうかなと。
この場合、一般ユーザーに取材するとかの工数がかかるんですがね・・・。


というわけで、『百式』田口さんをはじめとし、『NIRO』中道さん、スタッフの方々、参加させていただきましてありがとうございました。